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2008年10月 9日

外国人労働者の住居問題3

前号の続きです。

今回、この話題をネットで見たとき、私の頭に浮かんだのは、外国人労働者の「収容所」なのではないかということでした。今回の政府の対応は、シンガポール国民側からの見方しかされていなくて、実際に住む側の外国人労働者側の立場があまり見えてないような気がしたからです。

シンガポールがイメージしている外国人労働者の姿というのは、隔離された住居から朝、トラックに乗せられて建設現場に来て作業をし、夕方、またトラックで隔離された住居に帰っていき、そういった生活を数年間したら、母国に帰ってもらう。表に出ることもなく、一般のシンガポール人との接触はほとんど無く、朝夕に、高速道路を走るトラックの荷台にたくさん外国人労働者が乗っているのを見るくらい、といった感じなのでしょうね。

シンガポールは、もともと中国、マレーシア、インドなどから移住して来た人たちが苦労して創りあげた国であり、しかも、日本と同じように少子高齢化が進むシンガポールでは、特にブルーカラー部門では、外国人労働者の力を借りなければ、今のような経済発展を続けていくことは実質的に不可能になっている状況があります。そういう意味で、もっと外国人労働者に気を配った対応というものがあるのかなあという気もします。

私のイメージとしては、もともと中国系、マレー系、インド系住民が一緒に住みながら一つのまとまった国づくりを目指していくという政府のやり方から考えて、外国人労働者であっても、住民の中にとけ込みながらうまくやっていくというような政策を進めていくのかなあと思っていたのですが、逆に、シンガポール人と外国人労働者をはっきりと隔離するような形にするという方向に進みつつあるようです。

もちろん、それでも、もしこれと同じようなことが日本であったら、もっとひどい対応になるのは間違いないでしょうから、まだいい方と言えばそうかもしれません。日本で同じような計画があったら(近い将来、日本も同じような状況になるのは避けられない気もしますが)、周辺の住民は大反対で、連日座り込みの様子をテレビのワイドショーが流し続けるといった感じになるのは目に見えているので、それよりはずっと大人の対応ではあるのですが、それでも何となくシンガポールという国に対する私の見方が変わりそうな話題でした。

ただ、そうは言うものの、外国人労働者の人たちにしても、シンガポール住民の中にいても、交流する機会も無く、(たぶん)あまり友好的な感じでも受け入れられないような感じで、あまり居心地が良くないでしょうから、かえって、シンガポール住民との関わりを一切絶ったような形で、しかも狭くてもいいので、できるだけ安く滞在できるところで我慢している方が気が楽なのかもしれませんね。

それに、少数ではあるようですが、こういった外国人労働者のために活動している団体もあるようですので、いずれまた、シンガポールでの外国人労働者の立場というのも変わってくるのかもしれません。

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