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2007年8月24日

ERP制度の強化で交通渋滞解消となるか

シンガポールでは、中心部の交通渋滞緩和のためにERP(Electronic Road ricing)というシステムを導入しています。これは、中心部に入る道路の途中にゲートを設置し、日本の高速道路のETCと同じシステムで、特定の時間にゲートを通過した自動車から自動的に料金を徴収するというものです。お金を取れば中心部に入ってくる自動車が減るだろうという目論見なのですが、それでもなお自動車は減らず、夕方などのピーク時には長い渋滞が日常茶飯事になっています。
このため政府では、ERPの稼働時間を長くしたり、ゲートの数を増やしたりと、規制の強化を打ち出していますが、専門家の間では、これでも交通渋滞の解決にはならないだろうと懸念しています。つまり、多くのドライバーは、ピーク時とずらして出勤したり、別のルートを通るなどの対策を講じることにより自動車の利用を続けるだろうということなのです。 あるドライバーは、「自分は、出勤時には、今よりも早い時間に家を出ることにするつもりだ。」と答え、またあるドライバーは、「どうしても自動車を使わなければならないなら選択肢はない。」と、他のドライバーは、「自動車が一番速くて便利だから、お金を払っても使い続ける。」と話しているということ。 多くのドライバーが公共交通機関よりもマイカーにこだわり続けるのは、マイカーの快適さ、便利さに慣れてしまったからのようで、もし、もっとERPの料金が高くなったとしても自動車を使い続けるとも話しており、彼らの意識を変えるのは簡単ではないようです。 これに関して、シンガポール国立大学のリー准教授は、「確かに課金制度は一定の効果があると思われますが、ドライバーや一般の人々は、もっと包括的で総合的な対策を期待しているのではないでしょうか。料金を上げれば交通渋滞がなくなるというのは、ちょっと単純すぎます。それでドライバーが本当に自動車の運転をやめるかどうかはわかりません。」と話しています。 ただ、実際のところ、交通渋滞の根本的な解決法は、まず、公共交通機関の利便性が向上して、ドライバーが自動車の運転をしなくてもいいということになるか、あるいは、ドライバーが、これじゃあ高すぎて運転できないと思うくらい、ERPの料金を値上げすることなのでしょう。実際に、ロンドンでは5ポンド(約1,150円!)も支払っているそうですし、ニューヨークでも同じように10ドル程度を課金する制度を計画しているということです。 シンガポールの公共交通機関は、タクシーも含めて考えると、私の感じでは日本以上に便利かつ快適で、これ以上どうしようもないのではないかと思われますので、やはり、ERPの料金をものすごく値上げする以外に、交通渋滞をなくす方法はないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

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