ヘイズの効用
半年ほど前頃は、ちょうどヘイズがシンガポールを覆い、ひどい日にはPSI(汚染基準指数)が100を超え、健康に良くないレベルになっていました。これまでは、ヘイズがひどくなると、特に呼吸器系の病気を引き起こすなど悪い面だけが強調されてきましたが、実は環境にとっては、あるメリットがあるのだということに今までは気がつかなかったということです。
国立教育研究所(National Institute of Education)の自然科学・科学教育担当のジョン博士によると、ヘイズには二つの機能があり、まず一つ目はシンガポール到達する日光の量を減少させるそうで、二つ目が、雲の発生を助長させることにより、シンガポールに到達する日光を反射させることだということです。
これらの機能により、シンガポールの国土は温暖化の影響をあまり受けなくて済んでいるそうです。もしヘイズの発生がなければ、もっと暑い日が続くことになっていただろうということ。したがって、ヘイズはシンガポールの人々や植物、動物に適切な環境を守るのに役立っているのだそうです。
つまり地球温暖化の影響を抑えるのに貢献しているのだということですが、地球温暖化に関して、国立公園局(National Parks Board)生物多様性センターのジェフリー博士は、気候の変動を考えると、シンガポールに生息する野生動物たちが生きていくためには、今後、シンガポールの気候に合った植物を植えることが非常に重要になってくるということです。つまり、長い期間で考えると、これまで生えていたような湿度の高い気候に合った木々よりも、タイ南部やベトナムなどに生息している、より乾燥した気候に合った植物を植えるべきだということなのです。
もちろん、このように気候変化に対応した植物を植えるといった対策も重要ですが、シンガポール政府は、環境に優しい技術やグリーン・ビルディングなど、地球温暖化防止への対策も進めているということです。

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