ラッフルズ・タウン・クラブの訴訟問題
シンガポールでは、会員制クラブの会員だということは、お金持ちの象徴であり、非常に高いステータスということになりますが、この会員制クラブの一つである「ラッフルズ・タウン・クラブ」の会員水増し問題に関して、クラブ側が全会員への補償案を提示しました。
この問題は、2001年11月に、ラッフルズ・タウン・クラブが、7千人しか会員を募集しないと言っていたにもかかわらず、実際には1万7千人以上の会員を入会させていたということが発覚して、「ラッフルズ5000」と呼ばれる4,895人の会員たちが、会員数が増えすぎてクラブの利用に支障があり損害を受けたと、クラブ側に損害賠償を求めて訴えを起こしたことが発端でした。
当初の判決では、一人当たり千シンガポールドルを支払うという判決だったようですが、両者が控訴していたもので、クラブ側は、「会員を増やすことでクラブが倒産を免れたのであり、このことで会員にはメリットがあった」と主張していましたが、今年の7月に、一人当たり3千シンガポールドルを支払うという控訴裁判所(Court of Appeal。最終の判断が下される裁判所)での判決が出ていました。
クラブでは、その判決後、現金での支払いでは経営が立ちゆかなくなるという理由で、原告に対して飲食クーポン券での支払いを申し出るとともに、今後の訴訟提起を避け、また会員の公平を期すため、1万7千人の会員全てに同じように支払いをしたいと申し出ていました。
ところが、今回、クラブ側は、訴訟を提起していなかった会員グループ「ラッフルズ17000」の「全会員に対して千シンガポールドルの現金と2千シンガポールドル分の飲食クーポンを支払う」という提案に同意してしまいました。
訴訟を起こしたグループには全額クーポン券で、起こさなかったグループには一部現金も支払うということで、訴訟を起こしたラッフルズ5000側は、自分たちにも一部現金で支払えと言っているそうです。当然な話ですね。
さらに、ラッフルズ5000グループ側では、クラブの会計調査のために管財人とマネージャーを任命することを認めなかった高等裁判所(High Court。高額事件及び重罪事件の第一審裁判所)の判決に対して、控訴するつもりだと明らかにしました。
最近は、会員制クラブの会員権の価格もかなり下がっているようで、ラッフルズ・タウン・クラブの会員の皆さんには踏んだり蹴ったりの話ですが。でも、たくましいシンガポーリアンのことですから、転んでもただでは起きないでしょうが。
私は普通の日本人ですし、ゴルフもしないので、シンガポールの会員制クラブというのがよく理解できませんでした。
会員の皆さんは、週末の夜にベンツでクラブに乗り付けて、食事をしたりお酒を飲んで楽しい時間を過ごしたり、休日にスポーツを楽しんだりしているのだと思うのですが、そのために数百万円も出して会員になるというのは、お金持ちにしかできないですね。
シンガポール滞在時にも、会員が集まってくる時間帯にそういったクラブの前を通ることもあったのですが、やっぱり、住む世界が違うなあという感じでした。

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