生活レベルの向上
最近行われた世帯消費動向調査によれば、2003年のシンガポールの各世帯の生活水準は、低所得階層を含めても、10年前と比べて向上しているということです。
この調査によれば、多くのシンガポーリアンが4部屋以上のHDB(政府が供給している高層の集合住宅。日本の公団住宅のようなもの。)に住むようになったということです。この4部屋にリビング、ダイニングを含んでいるとしても、2?3部屋のベッドルームがあるのですから、結構広い家に住んでいる人が多いようです。
また、HDBではなく、より高級な民間住宅に住む人も増えています。
2003年の調査結果では、各消費項目のうち、住居費が最も大きな割合を占めており、その次が、自動車の経費などの交通費・通信費であり、食費はその次にランクされているということです。
そして、シンガポーリアンの生活の典型的な例として、48歳になる保険会社のマネージャーが紹介されています。
彼は、3年前により広い家を求めてセラングーンにある5部屋のHDBから、パンゴールにある高級コンドミニアムに引っ越してきたそうです。彼の消費支出の30%は住居費で、25%が自動車などの交通費だということ。また、子供の教育にかけるお金もかなり大きいそうです。
彼は、「以前は経済的余裕が無く無理だったことが、今では可能になっている。今は、あなた方もより大きな車に乗って、より大きい家に住むことができるようになったでしょう。」と言っています。
しかし、この調査は良い結果だけを示しているわけではありません。1998年から2003年の間の経済成長は緩やかで、稼ぎ手のいない世帯も多くなっており、その割合は、1998年には4.5%だったものが、2003年には7.4%に増えているということ。
また、サーズ騒ぎや米国の911テロ事件、米国とイラクの戦争も経済に悪影響を与えているようです。
政府は、インドや中国といった新興国との競争が賃金を下げる圧力になっており、また、低所得者層に失業者や退職者の割合が高くなっているとしており、これらの傾向はこれからも続くので、生活水準を保つためには、自分たちのスキルを向上させることが重要だと言っています。
シンガポールに住んでいると、シンガポーリアンは、日本人よりもすでに十分にいい暮らしをしていると感じます。
一人当たり国民所得を見ても、単純に比べると日本の方がかなり上ですが、物価を考慮すると日本とシンガポールは同じくらいになってしまいます。
一般的なシンガポーリアンの生活を見ても、夫婦共稼ぎで大変ではありますが、住み込みのメイドさんを雇っているので家事に時間を取られることはないし、安くておいしいものがたくさんあるので食費もそれほどかからず、常夏なので衣料費も日本ほどはかかりません。
もちろん、中国系が多いシンガポーリアンは、いくらお金があっても無駄なものにはお金を使わず、少しでも安いものを探すというのが徹底していることもあるのでしょうが...

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