タイダンス体験
タイのチェンマイで、数日にわたって東南アジアの地方行政関係の国際会議を主催したのですが、その国際会議のあとで、参加者全員がチェンマイ市長主催のレセプションに招待されました。そのレセプションは、大きなホテルのタイ風の大ホールというのでしょうか、ステージを囲むように桟敷席のような区画が並んでいて、奥に行くにしたがって高くなってステージが見えるようになっているもので、200人は入るのではないのでしようか。そこではタイの伝統的なダンスを見ながら、タイ料理をいただいたのですが、途中でダンサーが参加者をステージに誘って輪になってのタイダンスが始まりました。タイの方は皆さんダンスが好きのようで、結構参加していた人も多かったのですが、私はタイのダンスなどやったこともなかったので、ダンスを誘いにくるダンサーの人とは目が合わないようにしていました。
ダンスもそろそろ終わりかなあという雰囲気になっていたので、ほっとしていたら、バンコク都庁の女性の偉い局長さんで、以前から会議へのアドバイスなどいろいろとお世話になっていた方が、突然私の前に来て、「ダンスをしろ」と言うではありませんか。もちろん、私にはそういう偉い人の誘いを断ることなどできるはずもなく、仕方なく、その人についていって、その人の後ろについて、その人の手足の動きを見てまねて、手をくねくねさせながら踊ったのですが、踊り始めたのが、もう曲の終わりに近かったので、一般のお客さんは皆さん席に戻って、ステージには、その局長さんと私だけしかいなくて、ものすごく恥ずかしい思いをしました。で、やっと曲が終わったので、席に戻れるとほっとしていたら、その局長さんが楽団の人をにらみつけて、「もう一曲やれ」と目で合図しているではありませんか。楽団の方も、その迫力に押されて、次の曲が始まってしまいました。タイのチェンマイの地で、タイと東南アジアの政府関係者100人以上を前にタイダンスを2曲も踊ることになろうとは...。
ここで、バンコク都庁の説明を少しいたしますと、ご存知のように、バンコクはタイでもっとも大きい都市で首都になっていますので、都庁の規模も他のタイの自治体と比べてもけた違いに大きくなっています。私が打合せの時などに感じたのも、職員の質という面では、タイ政府内務省の職員と同じくらいか、場合によっては内務省職員より優秀な職員が多いのではないかという感じでした。彼らも、もちろんバンコク都庁の職員であることを誇りに思っているようですし、政府内務省への対抗心というのも結構あるようで、両者の関係はなかなか難しいものがあるなあという印象を受けました。しかも、財政的にはバンコク都の財政規模が突出して大きく、国の財政もバンコクからの財政収入に依存している部分が多いようで、その点でも、バンコク都庁としては、自分たちのところがタイ政府のためにお金を出しているのに、政府はバンコクのことをあまり優遇してくれないというように感じているようで、会議の席でも、その局長さんがタイ内務省に対する不満を延々と発言するなど、なかなかすごい状況でした。

会議の夜、チェンマイのナイトバザールを見に行ったのですが、そこで感心したのが、ものすごく緻密な絵を描いている職人(画家)たちでした。チェンマイの人は、タイの国の中でも手先が器用で有名だということで、その絵というのは、元になる写真を持っていくと、数日かけて写真とそっくりの絵を書いてくれるというものなのですが、特に鉛筆で書いた白黒のものは、ちょっと離れると白黒写真と間違うような精密なもので、バザールのある建物の一角にチェンマイの職人が店を出している一角があって、みんな一心に絵を書いていました。値段もそれほど高くなかったので、私も時間があったら描いてもらいたかったのですが、描きあがるまで数日かかるそうで、ちょっと無理でした。それと、バザールには(バンコクでもそうでしたが)、某有名な腕時計メーカーのものにそっくりな(というか全く同じ)腕時計がたくさん置いてあり、ただ、売っているお兄ちゃんたちも本物とは決して言わないので、それはそれでいいのでしょうが、日本には持ち込めないでしょうね。なお、そのお兄ちゃんに聞くと、よく似ているものほど値段も高いということでした。

コメントする