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1998年5月 6日

シンガポールの住宅

シンガポール人の85%程度は、政府の住宅開発局(HDB)が建設した公共住宅団地、いわゆるHDB住宅団地に居住しています。このHDB住宅団地は、賃貸と分譲がありますが、大部分が分譲で、持ち家率は、87.5%にも上ります。私が勤務していた事務所のローカルスタッフも、まだ20代なのにHDBに申し込んだとか話していて、結婚したら入居できればいいなあと話していたので、皆さん結構若いうちから家を持っているのでしょう。これは、政府がHDB住宅団地の価格をかなり安く設定していることと、購入時にCPF(政府による強制的な年金の積立制度)による積立金を、購入の頭金に充てることができるためであると言われています。

ただし、外国人はHDB住宅の購入はもちろん、賃借も直接はできないようなので、ほとんどの場合、民間の賃貸コンドミニアムに住むことになります。また、HDBに住んでいないシンガポーリアンは、民間のコンドミニアムか一軒家に住んでいますが、これらはもちろんものすごく高い(一軒家だと数億円するとか...)ので、かなり裕福な人たちだけが住むことができます。まあ、国土の狭いシンガポールで一軒家に住むというのは、ものすごいぜいたくなことなのでしょう。

なお、シンガポールは、水道水が飲めるという東南アジアでも数少ない国ですが、実際には、飲用には一度沸騰させた水かミネラルウォーターを使っている家庭が多いようです。また、電気、ガス等の公共料金は、一般に日本より安く設定されています。ゴミについては、HDBでも民間のコンドミニアムでも、各家の中か各階毎にダストシュートが必ずあり、そこに投げ入れれば後は回収業者が回収してくれるというシステムになっています。ただ、家の窓から捨てられるものは何でも投げ捨てるというシンガポーリアンのことですから、ダストシュートについても、ガラス類等はダストシュートに捨ててはいけないことになっているのですが、ガラス瓶をそのまま捨てるのは当たり前で、私の住んでいたコンドミニアムでも、たまに、ダストシュートから床に当たったガラスがガッチャーンと割れる音がしていました。中には、ダストシュートに入ればテレビでも捨てる人もいるとか。いずれにしても、非常に便利なものです。

しかし、最近、シンガポール政府は収集を効率的に行うとともに、ゴミの量を少なくするという目的で、各世帯にダストシュートを作らず、数世帯に一つずつ、家の外に作ることにしようとしているということです。確かに家の中にダストシュートがあると、ゴミになりそうなものはなんでもとりあえず入れればいいやという気がして、結局ゴミが増えてしまうような気もします。

<シンガポールの住宅地>
シンガポールの住宅地

 

また、環境省の職員の話によると、シンガポールではゴミの分別処理は全く行われておらず、すべてのごみを焼却処理して、その後残ったものを埋立処理するという方法をとっているということでした。これは、日本と比べて絶対的な人口が少ないため、ゴミの量も少なく、わざわざ分別処理する経費を考えると、すべて焼却処理した方がよいという考え方のようです。ただ、問題としては、電池等の有害なゴミも全く分別されていないため、環境に与える影響が懸念されることと、リサイクルがされないため資源の有効利用という点からは疑問であることがあります。

それに、いくら人口が少ないといっても年々ゴミは増えているようで、このため、現在環境省でもゴミ処理の方法については検討しているようで、日本の処理方法等も参考としているようです。日本から来る地方自治体の方でも、シンガポールがきれいな街として有名であることから、ゴミ処理についても日本より進んでいるだろうということで視察をしたいという方が多いのですが、ゴミ処理については、日本の方が進んでいるようでした。

コメント[1]

とてもわかりやすいです。
宿題に使わせていただきます♪

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