マレー系シンガポーリアンの結婚披露宴
シンガポールに住んでいた時に、二回ほどシンガポーリアンの結婚披露宴に出る機会がありました。1回目は日本人でありながらシンガポール人の女性と結婚し、シンガポール政府機関で日本語を教えるかたわら、シンガポール等での経験をまとめた本を数冊出版している小竹さんという方の奥様の弟さんが結婚された時に、職場の職員が招待されたものでした。なお、小竹さんの奥様はマレー系の方で、とてもきれいな方なのですが、マレー系のため、当然のことながらイスラム教の信者であり、イスラム教の信者は、イスラム教の信者以外の人とは結婚できないため、小竹さんは、奥様と結婚するため、わざわざイスラム教に改宗したということです。
マレー系の女性の方は美しい人が多いせいか、小竹さんのようにマレー系の女性と結婚するためイスラム教に改宗する男性というのは結構多いということで、シンガポールではそのための学校のようなものがあり、そこでイスラム教を学んで入信するということで、小竹さんもそこに通ったということです。というわけで、マレー系シンガポール人の典型的な結婚披露宴に出席しました。

シンガポールの大部分の国民が住んでいるHDB住宅は、その1階は部屋になっていなくて、壁のないオープンスペースになっています。ここで住民の集会を行うなど、住民は自由に利用できるということで、マレー系住民の結婚披露宴は、通常ここで行われるということです。披露宴は午後から始まり、私たちが着いたときには、そのHDBの1階に丸テーブルとイスが所狭しと並べられ、外には、テントで数人の人たちがマレー料理を作っているところでした。
会場には既に、50人くらいの人がテーブルにつき、ブッフェスタイルに並べられた料理を取って、勝手に食べていました。何でも結婚披露宴の料理は、誰でも食べることができるということで、近所の人がたくさん集まってきて食べていました。中には、料理を食べたらさっさと帰っている人もいるようでしたが...。並んでいる料理は典型的なマレー料理で、スパイスの効いたチキンカレーや、エビ料理、野菜炒めのようなものなどたくさんの料理やマレー風のお菓子とライスが並べられていました。料理そのものは高級なものではなく、普段食べられているようなものですが、マレー系の結婚式の場合は、中国系の場合などと違って御祝儀を持っていくという習慣がないということなので、すべて結婚する家族が負担しているのでしょうから、なかなか大変です。また、イスラム教なので飲み物は当然のことながらアルコール類は一切なく、ライムジュースが配られていました。日本人である我々には少し物足りないと言えば物足りないものでした。
なお、披露宴に来ている人の服装を見ると、男性は普段着で、小竹さんでさえ、普通の襟付きの半袖シャツを着ていました。しかし、女性の人たちは皆マレーの伝統的な衣装で着飾っており、特に、おめでたい席には黄緑色がよいということで、黄緑色の衣装を着た人が多くいました。披露宴の方は、新郎新婦がいないまま、まずみんなで腹ごしらえということで、食事の終わりには、マレー風のお菓子が配られました。
そのうち、ホールの端の方から、太鼓の演奏が聞こえてきました。見てみると、数人の人が太鼓をたたきながらやってくるではありませんか。その後ろからは、美しい伝統的な衣装を着た新郎新婦が歩いてきます。そして、ホールの正面のステージに腰をかけました。二人は既に結婚式は終わっているので、結婚の披露をするのですが、まず、マレー風のダンスが数人の女性や女の子たちによって行われ、その後は、出席者が順番に新郎新婦と一緒に写真を撮るというコーナーになりました。私たちも写真におさまりまして、その後は、皆さん適宜解散ということになりました。最後に、何かの意味があるのだと思うのですが、カメやタコなどのキーホルダーが出席者みんなに配られました。

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