クリーンアンドグリーンシティ
シンガポールは、「クリーンアンドグリーンシティ」と呼ばれ、旅行ガイドブックなどを読んでも、必ず緑が多くてきれいな都市だと書かれており、シンガポールを視察等で訪れた皆さんも、口を揃えてそう言われます。しかし、シンガポールは昔からこのような姿であったわけでは決してなく、これまで数十年もかけて政府が進めてきた、街に緑を増やしていこうという政策の成果ということです。
私も、シンガポールに来た頃は、緑が多くて整備された都市だと思っていたのですが、住んで少したって、街をよく見る余裕が出てくるようになると、確かに街の中での緑の多さは、日本とは比べものにならないくらい多いのですが、街の清潔さという点では、日本の方が勝っているのではないかと考えるようになりました。道路を見ても、ごみはたくさん散らかっているし、ごみを投げ捨てる人も結構いるようです。
シンガポーリアン(特に中国系の人)は、フードコートなどでは、肉の骨などの料理の食べカスを平気でテーブルの上に置いて、そのまま帰ってしまうのが普通のようで、日本人のような清潔さに対する意識というのは、良い悪いは別として本来はあまりないのかも知れません。それから、シンガポールの人々はHDB(集合住宅)の自分の部屋から、いらないものはなんでも投げ捨てるという話もよく聞き、中には壊れた冷蔵庫やテレビまで窓から投げ捨てる人もいて、下にいた人が大怪我をしたりするとか。また、あの強烈なにおいのドリアンを窓際で食べながら、その皮(硬いとげがある)を食べたそばから捨てていくため、下にいる人に当たって迷惑するということも聞きました。たまに、HDBの裏側を歩いたりすると、確かにものすごい匂いがして、泥水がどんよりと溜まっていて、ゴミをあさっている犬やカラスがうろうろしている所もありました。この辺も建前と本音のシンガポールなのかなあという感じです。
シンガポールでは、道路にごみを捨てることは法律で禁止されており、見つかった場合は労働奉仕として街の清掃を行わなければならないこととされています。新聞紙上でも、ごみを捨てたのが見つかって清掃を行うことになった人たちの写真がよく載っています。また、特に木々が町中にあるために、落ち葉がかなり散らかっているのが目につき、いつも掃除が行われています。建物の中も、あまりきれいでないところもあり、特にトイレなどは汚いところが多いようです。その原因というのは掃除の仕方が悪いというよりも使い方に問題があるような気がしますが。もちろん、他の東南アジアの国々と比べたら非常にきれいな国ではあります。
確かに街中のあちらこちらでは毎日のように掃除が行われていますが、その掃除は政府が業者に委託して行っているもので、日本のように自分の家の周りを掃除するとか、町内会で町内の掃除をボランティアで行うといったことは、あまりないな気がします。このあたりを見ても、やはりシンガポールというのは建前と本音がはっきりしている国です。
それから、シンガポールでは蚊が多く、政府も熱心に蚊の駆除や発生源の除去などの方策を取っているようですが、なかなか完全にいなくなるというわけにはいかないようです。蚊はデング熱などの病気の原因にもなっていますが、シンガポールの蚊は日本の蚊とは少し種類が違う?ようで、日本人の場合、人によってはものすごく腫れたりする人もいるようで、特に日本人には虫除けスプレーは必需品です。私が住んでいた部屋は6階にありましたが、夜、窓を開け放しにして寝ると、次の朝には必ず10か所くらいは蚊に刺されていました。
また、アリもいて、屋外の遊園地に行くと子供が裸足で遊ぶスペースがあるのですが、子供を連れて遊びに行ったとき、他のシンガポーリアンの子供たちが遊んでいたので、私も子供と一緒に裸足になって遊ばせたところ、1分もしないうちに突然足に刺すような痛みが走ったので、下を見てみたら、なんと何十匹ものアリが足に張り付いて噛み付いているところでした。急いで子供を抱きかかえてその場所から走って逃げたのですが、他の子供たちは平気で裸足で遊んでいたところを見ると、アリの種類も日本と違っているのでしょうか。それとも、シンガポール人に比べて私たち日本人の足の皮がやわなのでしょうか。


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